シアリスと睡眠薬は併用できるの?シアリスの併用禁忌薬と併用注意薬についてもご紹介
シアリスをED治療のために服用している人は多いです。
そうした人の中には睡眠薬と併用したいけど、何かしらの副作用がでたりするのではないかと不安を抱いている方がいるかもしれません。
そこで今回はシアリスと睡眠薬の併用の可否やシアリスとの併用にあたって注意とされている治療薬や禁忌とされている治療薬について紹介します。
シアリスを服用していて睡眠薬と併用できればと考えている方や既に別の治療薬を使っておりシアリスが使えるか知りたいという方は是非お役立てください。
シアリスとは?
シアリスは、EDの治療薬として広く使用されている医薬品です。
そこでまずは、このシアリスの効果や副作用、特徴についてみていきましょう。
シアリスの効果・副作用
シアリスは、EDの治療に用いられる薬で、血管拡張作用によってEDを改善する薬です。
主成分であるタダラフィルが体内で働き、性的な刺激による血管の拡張を促すことで男性器への血流を増やし正常な勃起を実現します。
シアリスは服用から1時間ほどで効果を発揮し、最大で36時間にも及ぶ効果持続時間を誇ります。
そのため、1度の服用で週末の性交渉を全てカバーするといったことも可能です。
副作用としては頭痛や顔のほてり、消化不良などが報告されていますが、これらは比較的軽度で一時的なものです。
まれに目のかすみや視力の変化が起こることもありますが、重篤な副作用は少ないとされています。
シアリスはED治療薬の中でも副作用リスクが比較的低いとされているため、基本的には副作用について気にすることなくお使いいただけます。
シアリスの特徴
シアリスには、以下のような特徴があります。
- 効果時間が長い
- 食事による影響が少ない
ここでは、それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。
効果の持続時間が長い
シアリスの最大の特徴となっているのが、効果時間の長さです。
前述の通り、シアリスの有効成分であるタダラフィルは服用から1時間ほどで効果があらわれ、最大で36時間持続します。
そのため、ほかのED治療薬は5時間ほどであることを考えると、他のED治療薬の数倍もの時間持続します。
故に、性行為のタイミングを事前に計画したり、それに伴って服用タイミングを見計らったりする必要がなく、ある程度前もって服用しておき、時間が経過すれば1日以上効果が持続するため非常に手軽です。
なお、シアリスは金曜の夜に服用すれば、日曜日まで効果が持続することから「ウィークエンドピル」と呼ばれることもあります。
食事による影響が少ない
シアリスのもう1つの特徴は、食事による効果の影響が少ないことです。
多くのED治療薬は、脂肪分の多い食事を摂取した後に服用すると薬の吸収が遅れることがあります。
そのため、ED治療薬を服用する前に脂っこい食事を食べることは避けなければなりません。
一方シアリスは服用前に食事をとっても吸収速度に大きな影響を受けにくいため、食事のタイミングに関して特別な配慮が不要です。
そのため、性行為のタイミングや食事のタイミングなどを深く考える必要がありません。
シアリスと睡眠薬は併用しても問題ない?
シアリスと睡眠薬の併用は、基本的に問題がないケースが多いですが注意が必要な場合もあります。
シアリスの主成分であるタダラフィルは、血管拡張作用があり血圧を下げる効果があります。
一方、睡眠薬の中には中枢神経を抑制する効果があり、脳の働きを抑えることでリラックス効果を高めて睡眠へと誘います。
そのため、上記のような睡眠薬と併用することで、血圧が過度に低下したりしてしまう可能性があります。
血圧に問題がある方はシアリスとの併用する場合は事前に問題がないか確認することが重要です。
併用を避けるべき具体的な睡眠薬や注意点は個々の体調や薬の種類により異なるため、必ず併用する前に確認するようにしましょう。
シアリスの併用禁忌薬と併用注意薬
シアリス(タダラフィル)は、主に勃起不全(ED)の治療に用いられる薬剤ですが、ほかの薬との併用には注意が必要です。
そこで、ここからはシアリスの併用禁忌薬と併用注意薬について詳しく解説します。
シアリスの併用禁忌薬
シアリスには、併用を避けるべき薬剤(併用禁忌薬)があります。
以下にあげる薬を服用されている場合は、シアリスの服用は厳禁です。
併用禁忌薬 | 詳細 |
硝酸薬(ニトログリセリン) | 硝酸薬は、主に狭心症や高血圧の治療に使われシアリスとの併用は絶対に避けるべきです。 シアリスも同様に血管を拡張させるため、服用すると血圧が大幅に低下する可能性があり、危険な状態に陥ることもあります。 最悪の場合、ショックや心臓停止を考えることもあります。 |
HIV薬の一部(例:リトナビル) | HIV治療薬の一部、特にリトナビルを含む薬剤は、シアリスとの併用により血中濃度を大幅に増加させて副作用が強くでる可能性があります。 特に頭痛や顔の紅潮、めまい、血圧低下などが強くあらわれることがあります。 |
α遮断薬 | α遮断薬とシアリスの併用も禁止されています。 これらの薬は、血管を広げる働きがあるため併用することで血圧が一時的に低下する可能性があります。 |
シアリスの併用注意薬
シアリスとの併用が完全に禁止されているわけではないものの、注意が必要な薬剤(併用注意薬)も多数存在します。
以下にあげる薬は併用注意薬の一例です。
そのため、以下の薬を服用している場合はシアリスを服用する前に医師に相談したりすることが重要です。
併用注意薬 | 詳細 |
高血圧の治療薬 | 高血圧の治療に使われる一部の薬(特にACE阻害薬やカルシウム拮抗薬)は、シアリスと併用することで血圧が上昇するリスクがあります。 これらの薬剤とシアリスを併用する場合は、血圧を定期的に測定して異常があればすぐに医師に相談する必要があります。 |
抗真菌薬や抗生物質 | 一部の抗真菌薬(ケトコナゾールなど)や抗生物質(アジスロマイシンなど)は、シアリスの効果を強める可能性があり、血圧が緊張したり副作用が強くでたりする可能性があります。 このような薬を服用している場合、シアリスの使用量調整が必要になることがあります。 |
肝機能障害の治療薬 | 肝臓の機能に影響を与える薬剤や肝臓に負担をかける薬を服用している場合、シアリスの代謝が遅くなることがあります。 これによりシアリスが体内に長く留まり、副作用があらわれやすくなる場合があるのです。 肝機能が低下している場合は、シアリスを慎重に使用する必要があります。 |
抗うつ薬 | 一部の抗うつ薬、特に選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)を服用している場合、シアリスと併用することで副作用(特にめまいや頭痛など)が強くなる可能性があります性があります。 併用する場合は、症状のモニタリングが必要です。 |
まとめ
シアリスはタダラフィルを主成分とし、血管拡張作用によって血流を促進して勃起力を向上させるED治療薬です。
また、最大36時間効果が持続したり食事の影響を受けにくかったりするという特徴があります。
このような効果があるシアリスは、睡眠薬との併用が可能です。
ただし、併用によってふらつきや過度な眠気などの副作用が起こる可能性があるため、併用する際には医師に相談したうえで進めるようにしましょう。
さらに、シアリスには併用禁忌薬と併用注意薬が存在します。
併用禁忌薬としては硝酸薬やHIV治療薬の一部があり、これらと併用すると危険な副作用が発生する可能性があるためシアリスの服用は厳禁です。
また、併用注意薬には肝機能障害の治療薬や抗うつ薬などがあり、併用する際には事前に医師に相談するなどしてください。