話題の新型コロナ治療薬「ゾコーバ」の副作用や安全性は?
塩野義製薬が新型コロナウイルス感染症の治療薬として緊急承認の申請を行っているゾコーバですが、承認される条件の中に安全性の確認や有効性が推定されるといった項目があります。
医薬品となれば少なからず副作用があり、年齢や状況によって服用できない人、服用に注意が必要な人などがいます。
公式発表の内容などからゾコーバの安全性や副作用についてまとめています。
治験では「副作用は軽度」という結果に
塩野義製薬から現在行われている第2/3相臨床試験のうちPhase 2a partの解析結果が2022年2月に発表されています。
安全性
● 高度、重篤ならびに治験中止の原因となる有害事象は見られなかった
● ほぼ全ての有害事象は軽度であり、副作用も全て軽度であった引用元:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬S-217622の 第2/3相臨床試験Phase 2a partの結果について
上記の発表されている内容によると、重篤な有害事象は見られず、副作用は全て軽度であったということです。
しかし、治験の症例数としては多くないため今後、緊急承認された際には服用した時に重篤な副作用が出ないかといったことを改めて注意してみていく必要があります。
ゾコーバの効果や作用についての情報はこちらから
安全性に関しては疑問を呈する声も
副作用に関しては幅広い年齢で重篤なものはなかったとされていますが、ゾコーバの安全性に関してはいくつか疑問視する声が挙がっています。
具体的にはCYP3A阻害薬など多くの併用禁忌薬があることや催奇形性のリスクです。
これは妊娠されている女性やその可能性がある女性、慢性的な疾患を持つ高齢者に対して迂闊に処方できないということを指しています。
日本医師会常任理事の神村裕子氏からは上記のことからゾコーバの有効性が治験結果と同等のものであれば「使いたくない」「手を出せない」という意見が出ています。
しかし、こういった安全性や副作用に関してはまだ治験がすべて終わっていないこともあり、正式に承認されるまでは確かなことはいえません。
新型コロナウイルス感染症の治療薬はゾコーバ以外にもある
ゾコーバは新型コロナウイルス感染症の治療薬としては初めての国産ということで大きく注目されていますが、海外の製薬会社が開発したものであれば既に日本でも承認されており、治療にも使われています。
そして、それらの治療薬は病院やクリニック以外でも購入することができます。