国産初のコロナ治療薬「ゾコーバ」の作用や効果とは?
7月20日に塩野義製薬が新型コロナウイルス感染症の治療薬として緊急承認を求めていた「ゾコーバ」の審議会が行われました。
しかし、結果としては前回の結論と同様に「承認は見送り」となりました。
ゾコーバとはどのような医薬品でなぜ新型コロナウイルス感染症に対して有効とされているのでしょうか?
このページではゾコーバの作用機序などに関する解説を行います。
そもそも新型コロナウイルスってどんなウイルス?
新型コロナウイルス感染症についてはほぼ毎日ニュースで取り上げられているので、その名前を知らないという方はほとんどおられないと思いますが、具体的にはどのようなウイルスなのかはあまり知られていません。
まず、コロナという名前ですが外観に花弁状の突起があり太陽の光冠に似ていることから、そのような(corona)呼び名となりました。
ウイルスにはいくつかのタイプがありますが、コロナウイルスは一本鎖プラス鎖RNAウイルスに分類されます。
このタイプのウイルスは単独で増殖することはありませんが、細胞に侵入し細胞内で増殖します。
そして、増殖したウイルスが細胞から出ていき、また新しい細胞に侵入し増殖することで数を増やし、感染部位を広げていきます。
ゾコーバが新型コロナウイルスに有効とされる理由について
コロナウイルスは細胞内で増殖し新型コロナウイルス感染症を発症させます。
この時、コロナウイルスが体内で増殖するには、まず細胞内でウイルスRNAが機能を持たないウイルスタンパクへと翻訳されます。
そして、この機能を持たないウイルスタンパクが3CLプロテアーゼと呼ばれる酵素によって加水分解(切断)されます。
こうして、小さく切断されたタンパク質が、それぞれ新たな新型コロナウイルスへと複製されることによって増殖します。
今回、承認見送りとなった塩野義製薬が開発した「ゾコーバ」の有効成分であるエンシトレビルは、このウイルスタンパクを切断する3CLプロテアーゼの作用を阻害します。
これによって、ウイルスタンパクが切断されずにウイルスが増殖するのを防いで新型コロナウイルス感染症を改善へと導きます。
ゾコーバはウイルスの増殖を抑えて新型コロナウイルス感染症を改善へと導くため、ウイルスの量が多くない軽症からの使用を想定されています。
そのため、既にウイルスの増殖が進み切ってしまって重症となっている方への適用は予定していないようです。
ゾコーバ以外の新型コロナウイルス感染症治療薬は購入可能!
ゾコーバはまだ承認されていない医薬品のため、わたし達が実際に入手し服用することはできません。(緊急承認されれば症状などに応じて病院で処方してもらえるようになる)
しかし、現在は高い感染力を持つ新しい変異株によって感染者が急上昇している状況となっているため、いざという時のために準備をしておくことが重要です。
医薬品の入手は病院や薬局で処方してもらうことが一般的ですが、個人輸入代行サイトを利用すれば、日本で既に承認されているモルヌピラビルや大きな話題になったイベルメクチン、コロナ検査キットなどを購入することができます。
- 1錠あたり 440円
- 1錠あたり 245円
- 1箱あたり 3,000円
個人輸入という言葉はあまり聞き慣れないですが、簡単に説明すると「自分で使うのであれば海外から医薬品を取り寄せても良い」というものです。
そのため、転売や譲渡目的であればNGですが、自衛のために買っておくというのはOKです。
注文した商品は海外から発送されるため、届くまでに2~3週間ほど時間はかかってしまいますが、通院などの必要がなく手軽に利用できるというメリットがあります。