うつ病の特徴的な症状ってなに?精神的な症状と身体的な症状を解説
うつ病になるとさまざまな症状があらわれたりします。
ですが、うつ病という名前はよく目や耳にするという方でも、実際にうつ病になった場合にどのような症状があらわれるのかはわからないという方もいます。
そこで、こちらのページではうつ病になってしまった場合にあらわれる特徴的な症状について紹介していきます。
また、精神症状や身体症状などについても紹介しますので、是非お役立てください。
うつ病にはいくつかの種類がある
うつ病と一口にいっても、いくつかの種類があります。
そこで、まずはうつ病のそれぞれの種類について紹介していきたいと思います。
うつ病の種類について適切に把握することで、それぞれの種類に対しての適切な対処などが可能となりますので、是非覚えておくようにしましょう。
双極性障害
双極性障害とは以前は躁うつ病とも呼ばれており、抑うつ状態と躁状態が交互に見られます。
また、この抑うつ状態と躁状態は交互に別々にあらわれるケースもあれば、同時にあらわれるといったケースもあります。
過度に気持ちが落ち込み何に対しても無気力になってしまう抑うつ状態と過度に気分が高揚して極端に活動的になる躁状態というふたつの状態が交互にあらわれ、その二つの状態の合間に比較的正常な状態がみられます。
両極端にある状態があらわれることから双極性障害という名称がつけられています。
参考元:双極性障害(躁うつ病)
持続性気分障害
持続性気分障害とは、名前にもあるように長時間にわたって症状が持続するタイプのうつ病になります。
不安な気分がずっと長い時間続いたり、落ち込んだ気持ちがずっと続いてしまいます。
一般的な気分障害よりもこちらの持続性気分障害は、あらわれる症状の重さは軽くなっています。
ですが、長時間にわたって症状が持続するため周囲から気分が落ち込みやすい人といった認識を持たれやすい種類のうつ病となっています。
参考元:気分障害
大うつ病性障害
大うつ病性障害とは一般的にいわれるうつ病を指すものです。
気分障害は細かく分類すると「うつ病性障害」と「双極性障害」に分類でき、このうつ病性障害の中のひとつにあるのが大うつ病性障害です。
そして、この大うつ病性障害は世間一般で言われるようなうつ病を指すものです。
主な症状としては1日中、気分が落ち込んだり、何に対しても興味を持てなかったり喜びを感じないというものがあります。
また上記以外にも不眠や過眠などの睡眠障害や食欲の増減による体重の増減などの症状があらわれたりします。
参考元:うつ病とは
うつ病の症状にはなにがある?
うつ病になってしまい、うつ病の症状があらわれている抑うつ状態となった時には一体どのような症状があらわれるのでしょうか?
ここではうつ病の特徴的な症状から精神症状、身体症状までそれぞれであらわれる症状について紹介していきたいと思います。
うつ病の特徴的な症状
うつ病になった場合にあらわれる症状の中で特徴的なものはやはり、気分の落ち込みや興味の消失があげられます。
何もしていないのに悲しい気分や憂鬱な気分になってしまったり、何に対しても興味を持てなくなったり、何をしても楽しいと感じることができなくなってしまいます。
参考元:うつ病
精神症状
うつ病になってしまった場合にあらわれる症状には精神症状には以下のようなものがあります。
- 一日中気分が落ち込む
- 何をしても楽しめない
- 物事の捉え方が否定的になる
- 問題をよりつらく感じてしまう
- 何もないのにイライラする
- 焦る気持ちが出る
上記のような症状があらわれるだけでなく、重症化すると死にたくなるほど辛い気持ちになってしまったり、自身には価値がないと極端に考えてしまう微小妄想といった症状があらわれることがあります。
この微小妄想には、大病を患ってしまったと思い込む心気妄想や自分が重大なミスを犯し罪に問われると考えてしまう罪業妄想、経済的な問題などないのに極端にお金のことが心配になる貧困妄想といったものがあります。
うつ病の精神症状は非常に幅広いため、何かしらの症状に当てはまるという場合には、ひとまず診察を受けてみたりするということが重要です。
参考元:うつ病
身体症状
うつ病と聞くと多くの方は精神的な病気で、精神的な症状があらわれるものと考えます。
ですが、実際にうつ病になってしまうと上記で紹介したような精神症状があらわれるだけでなく、身体症状が一緒にあらわれる場合もあります。
また、場合によっては身体症状だけあらわれているという場合もあるため、精神症状についてだけでなく身体症状についても適切に把握しておくことが大切です。
うつ病になってあらわれる身体症状にもいろいろな種類がありますが、その中でも特に多くみられるのは不眠や過眠といった症状があらわれる睡眠障害です。
また睡眠障害以外にも
- 動悸、息切れ
- 呼吸困難感
- めまい、耳鳴り
- 顔のほてり、のぼせ
- 肩こり、頭重感
- 眼精疲労
- 全身倦怠感
といった、症状があらわれることがあります。
うつ病の初期症状として多いものはなに?
うつ病は、人によってさまざまな精神症状や身体症状があらわれる病気です。
では、うつ病になったばかりのタイミングであらわれる初期症状にはいったいどのような症状が多いのでしょうか?
気分の落ち込み・興味の喪失
うつ病の初期症状としてあらわれやすいのが気分の落ち込みや興味の消失です。
特に何かしらの悪いことがあったりしたわけでもないのに気分が落ち込んでしまったり、これまで興味があったようなことでも興味がなくなってしまったり、何に対しても興味を持てなくなってしまいます。
また、この気分の落ち込みや興味の喪失といった症状は上記のような気持ちの部分の問題だけではなく急に涙が出てきたり、他人との交流を避けるようになったりといった身体的や行動的な症状としてあらわれることがあります。
睡眠障害
うつ病患者の9割近い人にあらわれる症状として睡眠障害があります。
睡眠障害と聞くと眠れなくなってしまうものとイメージする人は多いです。
しかし、うつ病における睡眠障害はなかなか眠りに付けなくなるような入眠障害のほか、眠れても夜中に何度も目が覚めてしまう中途覚醒といった症状もあらわれます。
その他にも、特に疲れたりしているわけでもないのに眠りすぎてしまう過眠の症状があらわれることもあります。
このように眠れなくなったり、眠りすぎてしまうことで日常生活に支障が出たり、外見に変化があらわれるようになったりもします。
集中できない・ミスが増える
うつ病の初期症状には集中力や判断力の低下といったものもあります。
これまでミスなど全くなかったような作業でも、頻繁にミスを起こすようになってしまったり、何に対しても集中することができなくなってしまいます。
こうした集中力や判断力の低下によって小さなミスを引き起こす程度であれば問題ないかもしれませんが、ちょっとしたミスが大きな問題に繋がってしまう可能性もあるため、気を付ける必要があります。
また、こうした症状は前述の睡眠障害が一因となっていることもあります。
疲れが取れにくい・体が怠い
うつ病になると気分の落ち込みや集中力などの低下以外に、疲れが取れにくくなったり倦怠感を感じたりするようになることがあります。
こちらは前述の睡眠障害などが原因となって、十分に休息がとれなくなってしまうことで起きるというワケではなく、十分な睡眠がとれているのにも関わらず疲れが取れず、体が怠いといった状態になってしまいます。
そして、こうした状態が続くことで、気持ち的にも落ちてしまいやすくなり精神面の症状が悪化したりすることもあります。
まとめ
うつ病になってしまった場合にあらわれる症状には個人差があります。
ですが、多くの人にあらわれるような症状や初期段階でよくあらわれる症状があったりします。
うつ病の初期症状としてあらわれやすいのは下記のとおり
- 気分の落ち込みや興味の喪失
- 不眠や過眠などの睡眠障害
- 集中力や判断力の低下によるミスの増加
- 倦怠感や疲れの取れにくい
気分が落ち込んで何に対しても興味を持てなくなってしまったり、不眠や過眠といった睡眠に障害があらわれるようになります。
また、睡眠障害などが要因となって集中力や判断力の低下を引き起こしてしまい、仕事などでミスが増えてしまったりすることも珍しくありません。
これらの症状は全てあらわれる人もいれば一部だけあらわれる人もいますし、あらわれる症状の強さも人によって違います。
そのため、上記のような症状があらわれた場合にはうつ病の可能性があるため、医療機関で診察を受けたりするようにしましょう。