喘息になったら何科を受診するべき?喘息になったらまず内科は正解?

喘息になったら何科を受診するべき?喘息になったらまず内科は正解?国民病のひとつと言えるほどに患者数が増加傾向にあるのが喘息です。

そんな喘息は、ある日突然なってしまうということは珍しくありません。

喘息になった場合、まずすべきことは病院を受診するということですが、この時、何科の病院を受診すればよいのでしょうか?

こちらのページでは喘息になった時に何科の病院を受診するべきなのかということについて紹介していきます。

 

喘息ってどんな病気?

そもそも喘息とはいったいどういった病気なのでしょうか?

まずはこの喘息についてどういった病気であるのかということを紹介したいと思います。
 
喘息とは、呼吸する時に空気が通る気道が炎症した状態が続くことで狭くなってしまった状態です。

気道が狭くなってしまっているため、呼吸のたびに「ゼーゼー」、「ヒューヒュー」といった喘鳴が聞こえたり、呼吸そのものが困難になってしまう病気です。

更に、炎症している気道に対してちょっとした刺激が加わったりすることで、炎症が悪化して喘息の発作症状があらわれたりします。

参考元:喘息とは

 

喘息になったら何科に行けばいい?

では、気管支の炎症によって引きこされる喘息になってしまった場合には、何科の病院を受診すればよいのでしょうか?

ここからは受診すべきいくつかの診療科について紹介していきますので、是非参考にしてください。

 

内科(総合内科)

喘息に限らず病気になった場合に最初に内科を選択する人は少なくありません。

もちろん、喘息になった場合でも内科を受診することで診察を受けることができます。

内科では幅広い疾患に対して対応しているため、ひとまず内科を受診してみるというのは非常に有効です。

その上で、より高度な治療が必要になったり、専門的な治療が必要になったりした場合には、別の診療科への紹介状を書いてもらうといったことも可能です。

 

呼吸器内科

喘息になった場合に診察を受けるべき診療科として呼吸器内科があります。

呼吸器内科とは名前にもある通り呼吸器(のど、気管、気管支、肺など)の疾患を専門的に扱う診療科になります。

喘息は気道の炎症による疾患であるため、この呼吸器内科は最も適している診療科といえます。

通常の内科と比べて、より専門的な診察や治療を受けることができたりするため、かかりつけの病院がなく自宅や職場などの近くに呼吸器内科がある場合は、呼吸器内科で診察を受けるのはオススメです。

参考元:呼吸器内科とはどんなところ?何をするのかを解説します

 

アレルギー科

喘息になった場合、アレルギー科でも診察を受けることが可能です。

アレルギーと喘息と聞くと、一見全く関係がないように思えますが、実はそういうわけではありません。

喘息の原因はアレルゲンが原因となるアレルギー反応によって炎症を引きこしていたりするためです。

そのため、アレルギー科を受診することで喘息の原因となる気管支の炎症を引き起こしているアレルギーに対して改善のアプローチが可能となっています。

参考元:アレルギー科について

 

耳鼻咽喉科

喘息の治療を行う場合は耳鼻咽喉科でも診察を受けることができたりします。

耳鼻咽喉科とは耳や鼻、喉の他に、耳や舌、咽頭や喉頭といった部分の診察や治療を専門的に行う診療科となっています。

咳や痰などの症状が出る喘息に対しての治療も耳鼻咽喉科では行っています。

そのため、かかりつけの耳鼻咽喉科があるという場合は、かかりつけの病院で診察を受けても全く問題ありません。

 

喘息?と思ったらまずは内科を診察する

総合病院
喘息の治療を受けるために何科の病院に行けばいいのかについて紹介しましたが、選択肢がありすぎて迷ってしまうという時もあるかと思います。

そうした場合は、まずは内科を受診するようにしましょう。

ですが、呼吸器内科やアレルギー科などがある場合は、そちらの方がより専門性の高い診察や治療に期待できるため、そちらを受診するというのも効果的といえます。

 

大人になって急に喘息になることはある?

喘息は子供に頃にかかる小児喘息のイメージを強く持つ人は少なくありません。

ですが喘息には、子供の頃になる小児喘息のほかに、大人になってからなる喘息もあります。

そのため、大人になったからといって喘息にならないとは限りません。

逆に、大人になってからの喘息の方が命に関わるリスクが高いといった面もあるため、より注意が必要です。

 

咳が長期間続く病気

喘息は咳が長期間にわたって持続するといったイメージを持つ人は少なくありません。

実際に、喘息の発作などが起きると立て続けに激しい咳が長く続くためそういうイメージは間違いではありません。

ですが、喘息以外にも長期間咳が続くといった症状が出る病気は色々あります。

そのため、咳が長期間続くという場合には、自己判断するのではなく医療機関で診察や検査を受けてハッキリさせることが重要です。

 

呼吸器感染症

長期間咳が続くという症状があらわれる病気として、呼吸器系の感染症がいくつかあげられます。

なかでも、代表的なのがマイコプラズマ肺炎アトピー性咳嗽になります。

ここからは、上記ふたつの病気を詳しく紹介します。

 

マイコプラズマ肺炎

マイコプラズマ肺炎とは名前にもあるマイコプラズマが原因となって発症する疾患です。

発症初期は発熱や全身の倦怠感、頭痛などといった風邪と似たような症状があらわれますが、初期症状があらわれてから3~5日から咳があらわれるようになります。

最初は乾いた咳であるものの、次第に咳は強く湿気を帯びたものになります。

また、この咳の症状は発熱などがおさまった後も数週間にわたって持続します。

参考元:マイコプラズマ肺炎とは

 

アトピー性咳嗽

アトピー性咳嗽とは、アレルギーの関与などによって起きる疾患のひとつです。

喉にイガイガ感や痒みがあらわれると共に、乾いた咳があらわれるようになります。

咳はエアコンやたばこの煙などさまざまな原因によってあらわれるだけでなく、こうした咳があらわれやすい時間も朝から就寝時、などさまざまなタイミングになっています。

このアトピー性咳嗽も咳が長期にわたって続く病気ですが、喘息と違って呼吸困難などの症状は一切ないという特徴があります。

参考元:アトピー咳嗽

 

呼吸器感染症以外の病気

長期にわたる咳は呼吸器系の感染症でもあらわれますが、それ以外の病気でもあらわれることがあります。

呼吸器感染症以外で長期間にわたって咳が続く病気として代表的なものをここからは紹介していきます。

 

気管支喘息・咳喘息

呼吸器感染症以外の咳が続く病気の代表としてあげられるのが気管支喘息や咳喘息です。

これは、アレルギー性の炎症などによって気道が過敏となって、ちょっとした刺激などで咳が出てしまう病気です。

喘息とは違ってゼーゼーやヒューヒューといった呼吸時に起きる喘鳴を伴わないという特徴があります。

また、咳喘息はそのままでいると喘息へと移行してしまうため注意が必要です。

参考元:咳喘息(せきぜんそく)とは

 

COPD(慢性閉塞性肺疾患)

COPD(慢性閉塞性胃肺疾患)とは以前は肺気腫や慢性気管支炎と呼ばれていた病気で、主に喫煙習慣を原因として発症します。

このCOPDは喫煙などによって肺の中の気管支が炎症したり、肺胞が肺気腫となることで機能が低下します。

その結果、体を動かしたときに息切れを感じやすくなったり、慢性的に咳や痰がでるといった症状があらわれます。

参考元:B-01 慢性閉塞性肺疾患(COPD)B. 気道閉塞性疾患

 

副鼻腔炎

長期間にわたって咳が出る原因が呼吸器感染症以外の病気となっているものとして最後に紹介するのは副鼻腔炎です。

これは、鼻を構成する副鼻腔が炎症を起こす病気です。

鼻腔の炎症によって副鼻腔からの粘液排出がなくなったり、それによって副鼻腔内に炎症が起きたりすることで膿が溜まったりするようになります。

その上、咳や痰などの症状もあらわれるだけでなく、副鼻腔や鼻腔から喉へと膿が流れると気管支も炎症を引き起こしてさらに咳が強く出たりするようにもなります。

参考元:慢性副鼻腔炎・副鼻腔気管支症

 

まとめ

指示棒を持つ医者
こちらのページでは喘息になってしまった場合の悩みのひとつとなる受診すべき診療科について紹介してきました。

喘息かもしれないという時は、まずかかりつけの内科などを受診するのが最適です。

もちろん、呼吸器内科やアレルギー科といったより専門的な診察や治療を行える病院が近くにあるという場合は、そちらで診察を受けるのも有効です。
 
喘息は子供から大人まで発症することがある病気であるため、喘息かもしれないという時は速やかに診察を受けて治療を進めることはとても重要です。

特に、大人になってからの喘息の場合は酷い場合だと死に至るケースもあるため、放置は推奨されません。

また、喘息の症状と似た咳が続く感染症や病気も多数あり、そうした病気かどうかの判断も難しいことが多いので、病院での診察というのは欠かせないといえます。

そのため、喘息かもしれないという時は病院での診察を受けるようにしましょう。
 

女医